本誌の利用の成果に掲載している「ウラニウム超伝導体」の測定に使用された冷中性子三軸型分光器(LTAS)の写真です。 試料は3He冷凍機によって0.35Kまで冷却されています。 このマグネット付冷凍機と圧力セルを組み合わせれば、超低温、高圧(5ギガパスカル)及び高磁場下(5テスラ)における中性子散乱実験も可能です。 測定すべき信号強度は非常に弱いため、試料に極めて微量しか含まれていない235Uの核分裂反応によって生じる高速中性子さえ、 バックグランドとして測定の妨げになります。そこで分光器には通常よりも強固な遮蔽を施しています。 写真左下の白い箱はポリエチレン製高速中性子遮蔽体であり、この中に中性子検出器が格納されています。