中性子ラジオグラフィで見た生きた植物中の水の分布像です。 中性子線は水の部分を透過し難いため、80%以上が水で構成されている生きている細胞の分布は白くなり、植物組織の像となります。 下に並んだ像はカーネーションの花の下の部分の断層像を下から順に撮った図です。白い所ほど水分が多く、これらの画像を400枚重ねると高さ2cmの立体像が得られます(赤色図)。 下の部分は花を支えている茎、そこから外側に花びらが広がり、中心の山は子房です。右の縦に並んだ2枚の図は土壌中の生きた根の中性子ラジオグラフィ像です。 土壌中の根も断層像を積み上げると中央の図となります(ダイズ根の上部約1.5cm)。根は中心の棒状な像で、上部の白い所は土壌から出ている部分です。 土壌水分はスポンジ状に示され、根に近い所程へこみ、つまり水分が減少していることが判ります。

   (画像提供:中西友子様)