JRR-4改造の進捗状況

 JRR-4燃料濃縮度低減化(改造計画)については、既に創刊号で紹介しましたが、炉心部、実験設備等の概念設計を終了し、 茨城県原子力安全協定に基づく新増設計画書を平成7年8月4日に茨城県及び東海村に提出するとともに、 原子炉設置変更許可申請書を平成7年9月22日に科学技術庁あてに提出しました。
この後、詳細設計と平行して、安全審査及び施工認を経て改造工事に着手し、平成9年度末に工事を完了する予定です。


均一照射装置の改造について

 JRR-3Mにおける均一照射装置は、大口径の照射ができるように、また均一性を向上させるため、平成7年3月から改造工事を開始し、平成7年7月に工事を終了しました。 この均一装置は、最大直径6インチ、長さ60センチメートルの照射が可能なように設計されています。
 改造工事終了後、均一性確認のための特性測定を行い、経方向で均一度3パーセント以内の好結果を得ました。 これにより、大口径(6インチ)のシリコン半導体の製造にも利用できるようになりました。


第2回中性子ラジオグラフィ トピカル・ミーティング開催

 11月12日〜17日、立教大学原子力研究所主催による「第2回中性子ラジオグラフィ装置の設計及び特性に関するトピカル・ミーティング」が開催され、 その一環として原研東海への見学ツアーと小セミナーが行われました。
 この会は、アジアでは初めて開かれたものであり、イラン、韓国をはじめとする10カ国余りの国々から研究者が招待され、講演がなされました。
それぞれの国の中性子ラジオグラフィ研究と装置の現状が明らかになり、今後我が国がこれらの国々に対してどのような寄与をなすべきか、一つの指針が得られました。


< 行事メモ >

7月31日〜8月4日  中性子散乱若手夏の学校(JRR-3、KEK宿舎、東大物性研宿舎)
10月4日  第7回原子力学会オープンスクール(原研 東海研究所)
10月17日〜20日  日本原子力学会1995年秋の大会(原研 東海研究所)
10月20日  放射化分析支援システム研究会(?V)(原研 東京本部)
10月26日  生体物質中性子回析ワークショップ(原研 東海研究所)
10月23日〜27日  「RI生産のための研究炉利用の最適化」に関するIAEA諮問グループ会合(原研 東海研究所)
11月23日〜30日  原子力安全ワークショップ(インドネシア、ジャカルタ)
12月11日〜13日  第3回中性子シンポジウム(原研 東海研究所)