研究炉の利用状況について(平成17年度実績)

 平成17年度における研究炉の運転は、JRR-3の7サイクル(26日間/サイクル)とJRR-4の37週が実施されました。


JRR-3の利用状況(平成17年度実績)

 JRR-3は制御棒駆動用のサーボアンプ故障信号の原因調査のため第1サイクルに約3日間運転中止、炉室系給気送風機異常のため第2サイクルに約20日間運転中止、冷中性子源用ヘリウム圧縮機からの潤滑油漏れに伴う圧縮機切換えのため第3サイクルに約5日間運転中止と落雷による停電で予定より1日早い終了となりました。さらに第6サイクルには地震によるスクラムがありましたが、点検の結果異常のないことからすぐに再起動致しました。
 このようなトラブルから予定通り7サイクル行った場合に比べ定格出力運転が約8割となってしまいました。皆様には大変ご迷惑をお掛け致しまして申し訳ございませんでした。今後は更なる安全・安定運転を目指しますので、平成18年度のご利用もよろしくお願い致します。

図1 平成17年度JRR-3照射及び実験利用件数

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 図1はJRR-3の照射利用件数と実験利用件数を利用機関別に区分けしたものです。例年どおり大学の利用が多くなっています。また、民間の利用も増えてきています。


JRR-4の利用状況(平成17年度実績)

 JRR-4は制御棒挿入障害アラームため第10サイクル(R4-17-10)の6/10に手動停止しました。原因の究明及び再発防止対策を行い、6月24日(金)に原子炉の運転を再開しました。この間6日間予定していた共同利用運転が中止になったため、その補填として、11/28, 12/19, 1/23, 3/20の各月曜日に3,500kW運転を、2/13(月)に100kW運転を追加しました。それ以外は7/7(落雷による停電)、8/16(地震)により自動停止しましたが、その日以降の運転には影響がありませんでした。

JRR-4は3/31(R4-17-37)まで平成17年度の運転を行っています。実績データがまとまり次第掲載します。

今年度の医療照射は合計12回行われました。