今年度より民間の方でも利用しやすいように、原子炉の運転サイクル毎に産業利用枠を設けている装置をご紹介します。
(資料提供:中性子利用研究センター 中性子産業利用促進グループ)

【即発γ線分析装置(PGA)】
  中性子と試料の各反応を直接利用する

 試料に中性子を照射して出てきたγ線を測定して試料に含まれる微量な成分を高感度に分析する装置です。
 主に環境試料や隕石、工業材料、考古学試料の分析に使用されています。
 JRR-3の即発γ線分析装置(T1-4-1)の中性子束は7×1011(n/m2・s)となっております。

中性子捕獲反応を利用した放射化及び即発γ線分析の原理 土壌標準物質(JSAC401)の即発γ線スペクトル

※利用料金は51,730円/日(2,150円/時間)となっております。

【中性子ラジオグラフィ装置(NRG)】
  透過してきた中性子を利用する

 中性子が物質を透過する力を利用した非破壊検査法の一つです。
 中性子は鉛やウランなどの重金属では吸収が少ない反面、水素や硼素にはよく吸収されます。 このような特性を利用してX線ラジオグラフィでは出来ない検査などに利用されています。 JRR-3の中性子ラジオグラフィ装置(7R)の中性子束は1.5×1012 (n/m2 ・s)、 試料最大重量50kgとなっております。



JRR-3中性子ラジオグラフィ装置(7R)

エンジン内部の様子もはっきりわかります。


※利用料金は5,970円/日となっております。
※他に取扱手数料16,600円と附帯業務費(特別な経費を必要とする場合)が必要となります。